手がけチョコレートの作り方

プルメソッド(反対面にチョコレートを上からかけるメソッド)とターニング メソッド(ひっくり返して反対面もディップするメソッド)によるチョコレートのハンドディップの方法を知り、それぞれの結果の違いを見てみましょう。

成功のコツ

エンローブされたチョコレートやハンドディップ チョコレートを作る時は何に気をつけるべきですか?
適切な流動性を選択します。厚みのあるシェルチョコレートには3ドロップ、薄くサクサク感のあるシェルチョコレートには4ドロップを選びます。

手がけには、テンパリングしたチョコレートをたっぷり入れた深さのあるボールを使うことで、できるだけ長く同じ温度に保ち、また過度な結晶化(オーバーテンパリング)を防ぎます。台紙に簡単に手がけしたチョコレートを置くことができるように、清潔なディッピングフォークをご使用ください。手がけ中に歪むのを防ぐため、薄く固いチョコレート レイヤーで覆われたしっかりとした質感のフィリングのみを使います。フィリングの温度が低くなりすぎないように確認してください。 室温が理想です。

薄いチョコレート レイヤーにはプルメソッド

ステップ1
あなたは右利きですか? その場合、手がけするフィリングを左端に、テンパリングしたチョコレートが入った容器を真ん中に、プラリネをス置くための台紙を右に置きます。 左利きの場合は逆にします。

ステップ2
テンパリングしたチョコレートに、表面すれすれまで素早くフィリングを浸します。

ステップ3
ディッピングフォークでフィリングにサッと薄くチョコレートをかけます。

ステップ4
ディッピングフォークでフィリングを引き上げます。 手がけしたフィリングがフォークの先端3分の1ほど突き出しているようにのせて下さい。

ステップ5
容器内のチョコレートの表面辺りでフィリングを数回振るいます。 これにより余分なチョコレートを落とし、美しく薄い層が生まれます。

ステップ6
容器の縁でフォークの下部についたチョコレートをトントンと落とす。

ステップ7
フィリングをそのままの向きで台紙に載せます。

ステップ8
フィリングの下の方から優しくフォークを引きます。

ステップ9
完全にフォークを引く前に、プラリネを少しだけ前方へそっと押します。 こうすることで、プラリネの下に「フット」(ディップしたチョコレートの下に発生する余分なチョコレートの小さな塊)ができるのを防ぎます。

より厚みのあるチョコレートの層にはターニング テクニック

ステップ1
テンパリングしたチョコレートに、表面すれすれまで素早くフィリングを浸します。

ステップ2
ディッピングフォークでフィリングをひっくり返し、チョコレートを反対面にもつけます。

ステップ3
ディッピングフォークでフィリングを引き上げます。 手がけしたフィリングがフォークの先端3分の1ほど突き出しているようにのせて下さい。

ステップ4
容器内のチョコレートの表面辺りでフィリングを数回振るいます。 これにより余分なチョコレートを落とし、美しく薄い層が生まれます。

ステップ5
容器の縁でフォークの下部をトントンと叩きます。

ステップ6
フィリングをそのままの向きで台紙に載せます。

ステップ7
フィリングの下の方からそっとフォークを引きます。

ステップ8
完全にフォークを離す前に、プラリネを少しだけ前方へ優しく押します。 こうすることで、プラリネの下に「フット」(ディップしたチョコレートの下に発生する余分なチョコレートの小さな塊)ができるのを防ぎます。

冷却のヒント

ディッピングが終わりましたか? それでは、プラリネを数分だけ室温(18~20°C)において、チョコレートに触れても手につかないくらい乾いてから冷蔵庫に入れてください。 もしすぐに冷蔵庫に入れた場合、急激に冷却しすぎて白っぽくなる可能性があります。 また、台紙上に各プラリネを詰めすぎないように注意しましょう。熱が間にこもり、チョコレートの側面が白っぽくなる可能性があります。 数分間固めた後、18~20°Cに設定した冷蔵庫で30分間チョコレートを休ませ、完全に結晶化させます。

代用チョコレートにフィリングをディップしましたか? それではできるだけ素早くプラリネを冷蔵庫に入れてください。 すべてのフィリングのディッピングが終わるまで待つ必要はありません。 少量でもディッピングが終わったら、まずは冷やしてください。 温度を急激に変えることで、コーティングのつやが保たれます。

エンロービングやディッピングをしたフィリングに最も適したチョコレートはどれですか?

中厚のシェルチョコレートに:
3ドロップのぺーシックな流動性のチョコレートでしたらどの種類でも問題ありません。流動性は、フィリングのディッピングやエンロービングを始め、幅広い技術や用途に合うように調整されています。

ですが、3ドロップのベーシックな流動性のホワイトチョコレートは少し流動性が高すぎます。 厚さはミディアムのホワイト シェルチョコレートには、レシピのココアバターの割合を2%から3%減らして使ってください。 これらのレシピは、チョコレートレシピ番号の前にBまたはCと表記されていますので、確認してください。

繊細なシェルチョコレートに:
チョコ好きや職人の中には、できるだけ繊細でパリッとしたエンローブされた、または手がけチョコレートのシェルチョコレートを求める方もいます。 この場合、流動性が高くココアバターの含有量も2-4%高いチョコレートが間違いなく適しています。これらのタイプのチョコレートはパッケージにある4ドロップの流動性、または2、3、4のいずれかで始まるチョコレートレシピ番号を見ればすぐにわかります。