大勝久美子さんスペシャルストーリー

スペシャルストーリー

ヒット商品を手がけ燃え尽き症候群に陥りそうな自分を

「独立」で奮起させる

 

 ゴンチャロフに入社して3年目に、今も販売されている「プチデザートアラモード」を思いつきました。ショートケーキやモンブランそっくりの、ミニチュアチョコレートを詰め合わせたバレンタイン商品です。企画を出した当初は、男性上司には見向きをされませんでした。そこで上司を、スイーツをモチーフにしたアクセサリーブランド「Q-pot」の売り場に連れ出し、「今はこんなのが流行っている」と説得しました。それでも上層部の了解を得られずにいたのですが、たまたまデパートの女性バイヤーの目に留まり、商品化されることになりました。

 4年目になる頃、「プチデザートアラモード」の売上げが1億円の大台に乗りました。それに満足して、自分はこの先もう伸びることができないのではないか…と心配になり、「独立」という目標が頭に浮かび始めました。実際に物件探しを始めたのは6年目になる頃で、理想の物件に見つかるまで2年はかかると踏んでいたのに、2ヶ月後には母校・関西学院に近い、土地勘のある立地に今の物件が見つかってしまいました。会社をすぐには辞められないので、大家さんに半年待ってもらい、その間、休みを利用して全国の店を巡り、店のイメージを絞り込んで行きました。求められているのが「かわいくて、おいしい」お菓子とわかり、ドキドキ、ワクワクできる、ここにいることをまず楽しめる店にしようと思いました。